1-2-2 空間的特性

2021年3月11日

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1-2-1 ビジネス特性
1-2-3 時間的特性
1-2-4 社会的特性
(フェーズ1)ターゲットの具体化

1-2-2 空間的特性

 この世のあらゆるものは「空間的」に存在しており、かつ「時間的」に存在しています。
 例えば、誰かと待ち合わせをすることを考えます。「穴路地町3丁目2番地のデザインセンタービル8階で」「明日の午後2時」。これらの情報があれば誰とでも落ち合うことができますが、どれか一つでも欠けると約束は守れません。
 「穴路地町3丁目2番地」というのは平面上の位置を示しており、「デザインセンタービル8階」というのは上下の位置を示しています。ここまでが「空間的」な要素になります。でも、これだけでは待ち合わせが明日なのか10年後なのか分かりません。「明日の午後2時」という「時間的」な要素が揃うことで確実に会うことができるようになります。
 これは私達の周りのモノゴトが「空間的」な要素だけで出来ているのではなく、「時間的」な要素だけで出来ているのでもないことを示しています。「空間的」な要素と「時間的」な要素をセットで考えることでモノゴトの全体像が現れます。

「待ち合わせ」に必要な事は?

 このケースは「待ち合わせ」というモノゴトでいえば「コト」の例になりますが、身の回りにある有形物「モノ」でも同じです。ティーポットは円筒形の側面に持ち手があり反対側に注ぎ口、上部にフタが載っていますが、この外観は「空間的」な要素になります。また、ティーポットにはお茶を入れたり、保温したりという機能があります。このような機能の広がりも「空間的」な要素として扱います。
 一方「お湯を沸かす」→「お茶を濾す」→「カップに注ぐ」という利用する際のプロセスもティーポットの大事な属性です。このような順序に着目した場合は「時間的」要素として捉えます。また、ティーポッドが私達の手元に届くまでのプロセスも「時間的」な要素になります。工場でティーポットが作られ、パッケージされ、出荷され、百貨店の店頭に並び、足を止めた顧客が手に取り購入する。そのような一連の流れには前後関係があり「時間的」な要素といえます。さらに視野を広げてティーポットの歴史という見方もできます。「古代中国で発明され、それがヨーロッパに渡り、、、」というのも「時間的」な要素です。

 とはいっても、モノゴトは必ず「空間的」「時間的」な要素に還元して理解しなければならないということではありません。「空間的」「時間的」が絶対的な観点というわけでもありません(物理学とは違います)。モノゴトを把握する際に、ただ漠然と取り組むのはとても難しいので、そのときの道標として「空間的」「時間的」という観点(抽象化のレベル)を使うと大きな偏りなく整理できるというものです。
 アナロジカル・デザインでは問題を発見し解決したい対象のことをターゲットといいますが、これらのモノゴトがターゲットになります。ターゲットの構造や位置関係に関することは「空間的特性」として、順序や因果関係に関することは「時間的特性」として扱うことで、考える際の取っ掛かりができ、発想が刺激されます。

 さて、あらためて「空間的特性」についてです。
 有形物においてはかたちや色などの物理的構造が「空間的特性」になります。無形物であるビジネスやサービス、情報システムなどに物理的構造はありませんが、機能的構造があります。固有の働きである機能とこれらがどのように組み合わされているかという機能的構造は「空間的特性」になります。
 また、ターゲットには「利用する人」や「提供する人」のように人が関わっています。ターゲットと人、または、ターゲットを取り巻く人同士の関係は人的構造という「空間的特性」の一つです。このような機能的構造や人的構造は有形物と無形物の両方で重要です。
 さらに、物理的、機能的、人的な構造は独立して存在しているのではなく、各々が関連し合っています。ですので、これらの結びつきも重要な空間的特性になります。

1-2-2-1 物理的構造

 物理的構造は有形物を対象にしています。ターゲットがビジネスやサービスなど無形物の場合はスキップしてください。
 かたちや色、部品などの要素がどのように組み合わされているか?などは有形物にとって決定的に重要です。しかし、ここではそれらの意味を探るのではなく事実情報を客観的に確認してください。一歩、引いたところから見つめることで普段見えていなかったモノのかたちが見えてくることもあります。
「(西洋の)ティーポットは注ぎ口の反対側に持ち手があるけど(日本の)急須は直角の位置にある...」というような発見があります。これは使われるシーンの違いや、もしかすると文化の違いが起因しているのかもしれませんが、ここでは「違いがあるんだ」「面白いね」ということが大事なので、そこまでにしておきましょう。

1-2-2-1-1 感性(五感)把握における特徴

 有形物は目に見えるものなので、まずは、視覚から得られる情報を確認します。
Q1.形状、目に見えるかたちはどのようなものですか?
Q2.色や模様はどのようなものですか?
Q3.外観が与える印象はどのようなものですか?

 視覚以外の感覚における特徴にも重要なものがあります。例えばクルマは「乗り物」ですが、エンジン音やドアの開閉音など聴覚に訴える要素もあり、人々の印象を大きく左右します。
Q4.聞こえるものはどのようなものですか?
Q5.手触り、肌触りはどのようなものですか?
Q6.味、触感はどのようなものですか?
Q7.におい、香りはどのようなものですか?

1-2-2-1-2 構成要素

 有形物は多くの場合、複数の要素(部品など)から構成されます。これらがどのように組み合わされているかも有形物の重要な特性です。
Q1.どのような要素から構成されていますか?
Q2.主要な要素と補助的な要素(取替や交換を行う要素)にはどのようなものがありますか?
Q3.各々の要素はどのように組み合わされていますか?
Q4.繋がりのある要素において相互にどのような影響を与えていますか?

1-2-2-1-3 周辺環境の物理的構造

 有形物であるターゲットはそれだけで機能するのでなく、周辺の有形物と連携して動作し意味のある仕事をする場合もあります。このような周辺の有形物との関係もターゲットの特性をよく表します。繋がり方には主に以下のようなものがあります。
・組み込まれている、部分的に繋がっている、載っているなど(物理的結合)
・有線通信、無線通信など(電気的結合)
・カメラにおける被写体やレコーダーにおける音源など(概念的結合)
Q1.ターゲットが機能するために必要な外部の有形物にはどのようなものがありますか?
Q2.外部の有形物との繋がり方で特徴的なことは何ですか?

1-2-2-2 機能的構造

 ターゲットを構成する要素の役割と関係性のことを「機能」と言います。無形物であるビジネスやサービス、情報システムなどにはそれぞれ独自の機能があります。有形物も利用者の問題を解決するために作られているので必ず機能があります。アート作品などは実用的な機能はありませんが、鑑賞や所有を通じて人々を感動させたり、社会に問題を提起するなどの機能を持っています。
 機能はターゲットの存在意義そのものである場合も多く、ターゲットの本質を決める重要な特性です。しかし、そのことが視野を狭めたり固定観念に繋がったりすることもあります。機能はターゲットにとても重要ですが、機能だけからターゲットを理解することのないように注意しましょう。また、私達が理解しているターゲットの機能だけが(本当に)ターゲットの機能なのかを疑ってみましょう。

1-2-2-2-1 目的と働き

 ターゲットそのものに着目して機能を確認します。ターゲットは何等かのかたちで利用されるので目的を持っています。ただ、その目的はターゲットの作り手(提供側)と利用者では異なります。また、人それぞれの価値観によっても異なりますし、同じ人でも利用場面が異なれば目的も変わってきます。目的は一つの正解が恒久的に決まっているのではなく、動的に変化するものだと思ってください。
 例えばクルマの目的を「ドライバーの意思で自由に移動する」ことと捉えることも出来ますが「活動的な生活を支援する」ことというようにも捉えられます。また、「操縦する楽しみを味わう」ことのようにスポーツ感覚で趣味性に重点を置く人もいるでしょう。
 では、その目的を実現するための働きはどのようなものでしょう?
 「活動的な生活を支援する」という目的に対しては「ドライバーの意思で自由に移動する」が 働きになるかもしれません。「ドライバーの意思で自由に移動する」という目的には「安全・快適に動き、曲がり、止まる」という 働きが対応し、「操縦する楽しみを味わう」という目的には「爽快な加速とハンドリング」という 働きが対応するかもしれません。
 自分の好みで目的と働きのセットを作ってみましょう。
Q1.ターゲットの目的は何ですか?
Q2.目的を実現するためにどのような 働き・貢献を行いますか?

1-2-2-2-2 構成要素

 ターゲットは多くの場合、複数の要素から構成されています。
 無形物である情報システムはユーザーインターフェース(UI)と各種計算処理や管理機能に分けられます。さらに、ユーザーインターフェース(UI)はインプットとアウトプットに分けられます。有形物を物理的な側面で見たとき、例えばクルマの場合は「車体」「エンジン」「タイヤ」などの要素に分けられますが、ここでは機能的な側面に着目します。「動く」「曲がる」「止まる」などがクルマの主な機能になります。
Q1.ターゲットを構成する主な機能的要素は何ですか?
Q2.それぞれの要素はどのような機能を持っていますか?

 ターゲットを構成する要素は他の要素と関係しています。クルマの「動く」機能は「曲がる」機能と一緒に使われます。「動く」機能と「止まる」機能は一緒に使われることはありませんが交互に使われます。また、「止まる」の後に「曲がる」は使いません。
 従来型のコンピューターではコマンドを入力する機能があり、計算結果を出力する機能がありました。スマートフォンのマルチタッチスクリーンでは指の動きを入力機能とすると、これをそのままなぞるように画面が変化する出力機能を持っており、入力機能と出力機能が連続的に動作するという特徴があります。
Q3.機能的要素が他の機能的要素との組み合わせにはどのようなものがありますか?
Q4.そのような組み合わせで特徴的なことは何ですか?

1-2-2-2-3 利用条件

 ターゲットには利用する際の条件が付けられている場合もあります。このような利用条件も機能の一環としてターゲットの特性をよく反映します。
Q1.利用する際の制約やルールにはどのようなものがありますか?(制限時間、年齢制限、スキル条件など)
Q2.逆に制約されないものは何ですか?(使い放題、食べ放題、乗り放題など)

1-2-2-2-4 周辺環境の機能的構造

 ターゲットはそれだけで機能するのでなく、周辺の機能と連携して動作し意味のある仕事をする場合もあります。 このような周辺の機能との関係もターゲットの特性をよく表します。企業で使われる情報システムはビジネスと密接な関係があります。クルマは給油サービスや整備サービス、各種交通システムと連携して利用されます。
Q1.ターゲットが機能するために必要な外部の機能にはどのようなものがありますか?
Q2.ターゲットと外部の機能は相互にどのような影響を与えていますか?

1-2-2-3 人的構造

 ターゲットは人によって作られ、人によって利用されます。ターゲットと「人」との関係はターゲットの特性をよく表します。同じ「カレーライス」でも家庭で作られるものとカレーチェーン店で作られるものでは違います。また、子供が食べるのか、ランチタイムに会社員が食べるのかでも異なります。材料や見た目、作るプロセスに大きな差はなくても、関連する人間が違うと大きく異なる特性が見えてくることがあります。
 ターゲットを作ったり運営したりする「提供者」とこれを購入したり利用する「利用者」という観点で見ると、ターゲットは「提供者」と「利用者」のコミュニケーションを媒介するメディアというようにも考えられます。「提供者」の思いは「利用者」に届いているのか?「利用者」の満足や不満は「提供者」にどのようにフィードバックされているのか?
 このようなターゲットと人が関係する総合的な特性を人的構造で明らかにしていきます。

1-2-2-3-1 利用者の属性

 ターゲットの利用者には様々な人が想定されます。
 個人が利用者の場合は以下のような属性が考えられます。
・性別
・年齢
・住んでいる地域
・所得
・職業
・家族構成...など
 法人が利用者の場合は以下のような属性が考えられます。
・民間企業の場合は「業種分類
・それ以外の場合は官公庁、学校、病院などの法人種別
・法人規模
・所在地
・法人のマーケット ...など
Q1.ターゲットはどのような人が利用しますか?

1-2-2-3-2 利用者の目的と得られる価値

 ターゲットの利用者は何らかの目的を持って利用します。
Q1.利用のきっかけになった期待・希望はどのようなものですか?
 また、どのような価値を求めて利用するかということがターゲットの特性を良く表します。利用者が求める価値には主に以下のようなものがあります。
「機能的価値」:機能やスペックによってもたらされる利便性や利益
「情緒的価値」:所有したり利用することで得られる喜びや満足感
「自己表現価値」:所有したり利用することで得られる自己表現・自己実現
もちろん、いずれかに絞られるものではなく複数の価値を見出して利用する場合も多くあります。
Q2.ターゲットはどのような価値を求めて利用されますか?

1-2-2-3-3 利用者が負うリスクと負担

 ターゲットを利用することで利用者は価値を得ますが、メリットだけではありません。対価を支払う場合は経済的な負担を負いますし、利用に伴う身体的な危険が伴う場合もあります。また、周囲からの批判など社会的なリスクが生じる場合もあります。
「経済的負担」:製品の購入、サービス利用に伴う対価や他者に損害を与えた場合の保証金など
「身体的リスク」:利用に伴う身体への物理的なダメージ
「社会的リスク」:騒音、異臭、環境汚染など周囲に迷惑がかかることに対する批判や文化的に受け容れられない行為に対する批判など
Q1.ターゲットの利用者にはどのような負担やリスクがありますか?

1-2-2-3-4 提供者の属性

 ターゲットは人工物なので必ずこれを提供する人がいます。有形物であればそれを構想し製造し物流を通じて利用者に届けている企業などが提供者になります。サービスなどの無形物もそれを設計・構築し運営している企業や公的機関などが提供者になります。
 このような組織だけでなく個人も提供者になる場合があります。家庭で使われる様々なモノ、衣服や道具や家具などを自作する場合がありますし、料理も個人が提供者です。また、家事や育児、教育、学習などは個人が提供するサービスと考えられます。
 個人が提供者の場合は以下のような属性が考えられます。
・性別
・年齢
・住んでいる地域
・所得
・職業
・家族構成...など
 法人が提供者の場合は以下のような属性が考えられます。
・民間企業の場合は「業種分類
・それ以外の場合は官公庁、学校、病院などの法人種別
・法人規模
・所在地
・法人のマーケット ...など
Q1.ターゲットはどのような人が提供しますか?

1-2-2-3-5 提供者の目的と得られる価値

 ターゲットの提供者は何らかの目的を持って提供しています。
Q1.提供のきっかけになった期待・希望はどのようなものですか?
 また、どのような価値を求めて提供したかということがターゲットの特性を良く表します。提供者が求める価値には主に以下のようなものがあります。
「経済的価値」:売上、利益
「社会的価値」:地域、国、国際社会及び家庭などにおける課題解決
「情緒的価値」:ターゲットを提供することで得られる喜びや満足感
「自己表現価値」:ターゲットを提供することで得られる自己表現・自己実現
 企業などの組織では「経済的価値」や「社会的価値」が主になりますが「情緒的価値」や「自己表現価値」の側面を持ってる場合もあります。一方、個人の場合は「情緒的価値」や「自己表現価値」が主になりますが「経済的価値」や「社会的価値」の側面を持っている場合もあります。どれか一つに絞られるものではなく複数の価値を見出して提供している場合も多くあります。
Q1.ターゲットはどのような価値を求めて提供されますか?

1-2-2-3-6 提供者が負うリスクと負担

 ターゲットを提供することで提供者は価値を得ますが、メリットだけではありません。経済的な価値を得るための先行投資として経済的なリスクを負います。個人の場合は提供に伴う作業負担が生じたり、身体的な危険を伴う場合もあります。提供する活動に伴う事故や提供したターゲットが社会に受け容れられないなどのリスクが伴うこともあります。
「経済的負担・リスク」:ターゲットを提供するための費用や先行投資
「作業負担」:ターゲットの提供に伴う作業など役務
「身体的リスク」:提供に伴う身体への物理的なダメージ
「社会的リスク」:事故や社会に受け容れられない行為による信用の失墜
Q1.ターゲットの提供者にはどのような負担やリスクがありますか?

1-2-2-3-7 その他の関係者

 ターゲットには「利用者」「提供者」以外にも様々な人が関係しています。
■ビジネス上の利害関係者
・投資家、株主、債権者、顧客、取引先、従業員、社会、政府・行政
■プライベートの関係者
・家族、友人、恋人、近隣住民、SNSでの「友達」
■利用サポート
・運用・保守業者、修理業者、障害対応サポート
■先行利用者、教育者
・対象を先に利用している者
・対象に関する専門家、コンサルタント、教育者など
Q1.ターゲットを取り巻くその他の関係者にはどのような人がいますか?
Q2.それらの関係者で特徴的なことはなんですか?

1-2-2-4 物理・機能・人の構造

 ここまで、ターゲットの物理的、機能的、人的な構造を観てきました。物理的な構造は有形物である「モノ」だけに備わっていますが「モノ」には機能も備わっており、物理的な特性と機能的な特性には関係性があります。また、提供者は物理的な構造や機能的な構造を決定していたり、利用者はこれに大きく影響を受けたりします。
 このように物理・機能・人は相互に関連し合いながらターゲットの特性を作り上げています。

1-2-2-4-1 物理的構造と機能の関係

 モノのかたちが機能を決めていることがあります。フォークは食材を刺したり絡める機能がありますが、スープを掬うことはできません。一方、スプーンでパスタを食べるのは至難の業です。また、空を飛ぶという機能を持つ乗り物の多くは、大きな翼を備えた形をしています。陸上を移動する機能を持つもののほとんどには、車輪やタイヤなどの円形の構造物が装備されています。
 かたちなどの物理的な構造と機能との関係は双方向で「かたちが機能を決めている」ともいえるし「機能がかたちを決めている」ともいえます。
Q1.物理的な構造と実現している機能はどのように関係していますか?
Q2.物理的な構造が規程している機能はどのようなものですか?
Q3.実現する機能により規程されている物理的な構造はどのようなものですか?

1-2-2-4-2 機能と人の関係

 ターゲットが実現している機能は人々に便益をもたらすことを目的にしています。しかし、良いことばかりではなく、弊害も併せ持っている場合があります。機能に着目し、これを利用したり提供する人との関係にはターゲットの特性が現れます。
Q1.機能が人に及ぼす便益にはどのようなものがありますか(利用者、提供者、その他の関係者)?
Q2.機能が人に及ぼす弊害にはどのようなものがありますか(利用者、提供者、その他の関係者)?
Q3.機能を実現するために人はどのような活動を行いますか(利用者、提供者、その他の関係者)?

1-2-2-4-3 人と物理的構造の関係

 有形物の物理的構造を利用するのは人になります。物理的構造は有形物の機能へのインターフェースとして絶えず人との関係を結んでいます。このような関係にはターゲットの特性が現れます。
Q1.人はターゲットの物理的構造をどのように利用しますか?
Q2.ターゲットの物理的構造の利用において提供者やその他の関係者はどのように関与しますか?

 有形物の物理的構造を作製するのも人になります。物理的構造を構想し実現するために人は決定的な役割を果たしています。
Q3.人はターゲットの物理的構造をどのように作成していますか?
Q4.ターゲットの物理的構造の作成において利用者やその他の関係者はどのように関与しますか?

 物理的構造がそのまま利用方法を規程している場合も多くあります。ただの木の棒は、ものを叩いたり、地面に突き刺したり、横に掛けてものをぶら下げたりなど様々に利用されます。棒の端に重たい円筒形の部品を付けたハンマーは円筒形の部分でものを叩くという機能に絞り込まれます。
Q5.ターゲットの物理的構造が人の活動をどのように制限・規定していますか(利用者、提供者、その他の関係者)?

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